京都競馬場へのアクセスや入場、指定席の取り方は?重賞スケジュールや馬場傾向、距離&コース毎のデータ攻略と予想方法
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京都競馬場って?
京都競馬場は京都府京都市伏見区にある競馬場です。
施行及び管理をしているのは日本中央競馬会です。
最寄り駅である淀駅から、「淀競馬場」や単に「淀」と略称で呼ばれることが多いです。
1925年12月1日に現在の場所に開設されました。
2020年11月から2023年3月(予定)の間、大規模な改修工事の為に競馬は開催されない予定になっています。
今回はそんな京都競馬場についてご紹介していこうと思います。
京都競馬場の歴史
1907年に前々身である島原競馬場が京都市下京区に創設されました。
しかし、1913年に競馬場が消失してしまい、船井郡須知町(現在の京丹波町)に移転され、須知競馬場と改称されました。
1923年に競馬法が公布された事と収益改善のために、1924年に競馬場が紀伊群向島村大字葭島新田(現在の京都市伏見区)に移転することが決まり、同年の競馬開催は中止となり、1925年の春に阪神競馬倶楽部の鳴尾競馬場を借りて代替開催をしました。
この代替開催が競馬補に基づいて馬券発売の伴う初めての競馬開催となりました。
現在地に移転されたのは1925年12月1日で、同月の5日から競馬の開催が開始されました。
移転当初の京都競馬場は、敷地がおよそ10万坪あり、1周1600mの走路やスタンド、勝馬投票券発売所や厩舎が建設されました。
京都競馬場は、競馬場へのアクセスが良かったため、1929年の秋6日間の開催では、354万円の勝馬投票権を売り上げ、当初の競馬場の中で日本一の売り上げとなりました。
1936年には、鉄筋コンクリート製の収容人員2.5万人を誇る巨大スタンドが竣工されましたが、戦時中の金属回収によって屋根が撤去され、1958年に復旧するまでは屋根ない状態となっていました。
京都競馬場のコースの特徴
コースは右回りで芝コースでは内回りと外回りのコース形態があり、
内回りの高低差が3.1m、外回りが4.3mの高低差があります。
主に名物である3コーナーの上り坂と、4コーナーの下り坂が高低差の要因の一つとなっています。
特に4コーナーでは、下り坂で加速がつく分インコースが開くことがあり、イン突きが決まることがあります。
そのため、京都競馬場では比較的内枠の好走率が高いという傾向がみられます。
京都競馬場のレース傾向
芝1200m
ほぼ平坦なコースなため、物理的に差し追い込みは届きづらい構造でしょう。
近年では、2月は極端なバイアスが発生していましたが、本来は前残り頻発のコースなので、この心配は一度リセットされるでしょう。
芝1400m(内回り)
若い馬たちのレースになる為、単純な前残りの方が少ないでしょう。
古馬が走る設定ではないことと、1600mの内回りと決定的に違うことを挙げると、やや外枠が有利です。
内で揉まれ、力を出し切れない馬が出るのは当然で、意外と3コーナーまで距離が取れるので、こういった傾向になりやすいでしょう。
芝1400m(外回り)
クラシック御用達種牡馬にの産駒も活躍するため、フェアなレースになるでしょう。
ディープ、ダイワメジャー、ロードカナロアらが上位に入るコース別種牡馬ランキングからも、よほどエンジンの掛かり遅い系統でない限り、坂の下りでゆっくり加速させられるマイルくらいが得意な馬が活躍するのは当然の流れで、この傾向に変化はないと思われます。
芝1600m(内回り)
1800mコースのスタート地点と大差ないので、位置を取れないと苦しいです。
向こう流しをフル活用する内回り1600mと外回りを使う1800mは、序盤はゆっくり走れるので、まず早い展開になりません。
内回りの1600mだと、直線は短いので、必然的に前有利になります。
枠の有利不利は無いので、当然の傾向といえます。
芝1600m(外回り)
とりあえずディープからの傾向がどう変化するかです。
阪神の外回りの次に得意とするディープインパクト産駒の庭でしたが、次の開催から若い馬は全ていなくなるので、先行型が多いダイワメジャーや絶対数が多いキングカメハメハの系統が変わることになるでしょうし、まずは様子を見たい所です。
芝1800m
フェアに走れるため、良い騎手やクラシック勝利の厩舎やディープインパクト産駒にとっては天国です。
これもマイルコース(外回り)の特性と何一つ変わらないくらいにそっくりですが、根幹距離ではない分、人間の方に都合がいいことが多く、名の通った騎手や厩舎が東京の同距離と同じくらい活躍します。
基本荒れることは無いでしょう。
芝2000m
前崩れが起きるのは秋華賞だけでしたが、最近はそのレアケースも減少しています。
京都競馬場の中距離戦で唯一内回りだけのオーソドックスな小回りの競馬ですが、これが一番通常の形に近い作りで、秋華賞一つ取っただけでも、良馬場では時計の読みがしやすく荒れにくいため、雨だと差しが少し有利に思われるくらいなので、特別な狙い方はやめておいた方が無難でしょう。
芝2200m
頭数に関係なく、前の方にいないと勝負になりません。
今の所血統も騎手も特異な傾向は出ていませんが、戦略を持っていないとまず勝負にならないのが京都競馬場の長距離のレースです。
女王杯以外は基本的に少頭数で、上手く流れに乗れない馬は買わないようにしましょう。
芝2400m
この距離から内枠と外枠の好走率が大きく変化します。
12F以上の競馬はどこも殆ど行われませんが、京都のみに極端な傾向として出るのが内枠有利の鉄則です。
少頭数戦ばかりなのに、4枠よりも内枠ばかりが勝っているので、変に逆らっても意味がありません。
外に振られると届かないようです。
芝3000m、芝3200m
頭数も影響するとはいえ、大外枠が有利になるはずがありません。
データを取れば、真ん中から外の枠で中団より前という全体の傾向が出ていますが、3000mの菊花賞でここ10年は3分5秒を切るのが普通になってきているので、道悪や時計が平凡な年を加えたとしても、7・8枠の勝ち馬は2頭だけでした。
昔より位置取りよりも枠順を言われるようになったのは、勝ち時計と呼応した傾向が出ているからのようです。
ダート1200m
サウスラヴィグラス産駒が活躍することで、ほとんどのことが理解できるコースです。
ローカルの1000m戦のような特徴も見られ、地方競馬のレジェンド種牡馬であるサウスヴィグラスが出張ってきて当然です。
勝率と単勝回収率でシニスターミニスターに見劣りはしますが、出頭回数が3倍いるのに、単勝回収率は100%超えならば、どっちかを選らべという構造に見て取れますね。
ダート1400m
阪神の同距離と違い、芝スタートで枠の不利がなくなります。
芝は使われていても、芝外回りの下りの坂のような効果で、施行数も多い条件とはいえ、枠番別勝率が見事に6.4%~7.3%という狭い範囲に収まっており、関西所属のダート馬には、開催の再開が待ち遠しいでしょう。
ダート1800m
ダートのレースという最低限の特徴を踏まえれば、あとはオールマイティーです。
小回りの平坦を馬上1周の単純な作りで、距離もオーソドックスです。
基本的なダートのスキルは全て問われる条件であり、当然ながら前の方が有利です。
唯一、他のコースよりも追撃してきた馬に逃げ馬が刺されやすいというくらいで、逃げ馬に不利なわけではありません。
ダート1900m
最初は騎手に好評だったものが、今は1800mと傾向の差はありません。
本来、芝の中距離競争が雪でダート変更になった時用に緊急避難用的な位置取りだったものが、今や重賞も行われるコースになりました。
みんな慣れたので、変な特徴はもう出ていません。
序盤は遅くなりやすいので、捲りは決めやすいでしょうが、効率が良いようには思えません。
京都競馬場で開催されるレースを紹介
中央競馬において最も注目度の高いG1レースな中でも主に京都競馬場で開催されるものを紹介していきたいと思います
天皇賞(春)
4歳以上の馬によるG1レースで、施行距離が1939年以来3200mから変わっておらず、現存する中央競馬のG1レースの中では最長距離となっています。
2008年から、メルボルンカップの前年度優勝馬を招待するようになり、本レースの優勝馬にも同年のメルボルンカップへの優先出走権が与えられるようになりました。
2017年より、大阪杯や宝塚記念と共に同一年に行われる3競走を全て優勝した馬に褒賞金が送られるようになっています。
正式名称は「天皇賞」ですが、JRAでは天皇賞(秋)の距離が短縮された1984年からは「天皇賞(春)」と表記され、通称「春天(はるてん)」と呼ばれています。
エリザベス女王杯
1970年から1975年まで京都競馬場の芝2400mで行われていた4歳牝馬限定の重賞「ビクトリアカップ」が前身で、中央競馬における4歳牝馬三冠競走の最終戦に位置づけられていました。
1975年にエリザベス2世が来日したことを記念に、1976年に「エリザベス女王杯」が創設されました。
距離や競争条件はビクトリアカップを踏襲していますが、回次は新たに第1回とされました。
以来、1995年まで京都競馬場の芝2400mで4歳牝馬限定競走として施行されました。
1996年に牝馬競走体系が見直され、本レースの競争条件が「4歳牝馬」から「4歳以上牝馬」に変更されたうえに、施行距離も芝2200mに短縮され、更に同年からは本レースに代わる4歳牝馬三冠の最終戦として「秋華賞」が新設されました。
これにより本レースは牝馬三冠路線を歩んできた4歳牝馬と古厩牝馬の実績のある馬が集い、女王を争うレースへと位置付けが大きく変わりました。
1995年から指定交流競走として行われ、所定の成績をあげた地方競馬所属馬も出走が認められるようになりました。
1999年からは外国馬も出走可能な国際競争に指定され、2008年にはジャパン・オータムインターナショナルの一つとして行われるようになりました。
2012年には英国王室と縁の深い関係を持つレースであることから、一般的にはイギリス連邦以外では許可されないエリザベス女王即位60年記念である「ダイヤモンドジュビリー」を日本で実施することについて特別に許可が下り、「エリザベス女王即位60周年記念」の副題がつけられました。
さらに従来は「Queen Elizabeth II Commemorative Cup」として表記されていましたが、こちらもバッキンガム宮殿からの許可が下りたため、2013年の第38回から「Queen Elizabeth II Cup」と改められました。
秋華賞
「秋華」とは、中国の詩人である杜甫や張衡が「あきのはな」として詩の中で用いていた言葉で、「秋」はおおきな実りを表し、「華」は名誉・盛り・容姿が美しいという意味が込められています。
1996年に新設された、4歳牝馬限定のG1 レースで、その後エリザベス女王杯に向かう馬も多く、エリザベス女王杯へ向けた前哨戦としての意味合いも持っています。
施行距離は創設以来、京都競馬場・芝2000m(内回り)から1度も変更されていません。
1995年まではエリザベス女王杯が4歳牝馬三冠の最終戦として行われていましたが、1996年より、エリザベス女王杯が古馬にも開放され4歳以上の牝馬限定戦となったため、新たな4歳牝馬限定のG1レースとして新設されました。
創設時から、外国産馬・地方競馬所属馬が出走可能で、2009年からは外国馬も出走可能な国際競争となりました。
正賞は京都市長賞、日本馬主協会連合会会長賞です。
マイルチャンピオンシップ
1984年に新設されたG1レースで、春に行われる安田記念と共にマイル(1600m)のチャンピオン決定戦として位置づけられています。
日本の競馬における競走体系は長い間長距離の競争が重視され続けていましたが、近年はスピード能力が重視されるようになってきたことを受け、1984年にグレード制が導入された際に競走体系を見直し、短距離競争の充実を図る目的で創設されました。
出走馬は短距離の実績馬のほか、クラシック路線を歩んできた3歳馬や天皇賞(秋)の出走馬がここへ出走する例も見られ、多彩なメンバーが揃うレースとされています。
1995年から、指定交流競走として行われ、指定された競争で所定の成績を上げた地方競馬種族馬にも出走資格が与えられるようになりました。
1998年からは国際競争となり、外国馬も出走可能になり、2004年から国際G1に格付けされました。
2008年からはジャパン・オータムインターナショナルの構成レースとしても施行されています。
菊花賞
イギリスの「セントレンジャー」を範にとり、1938年に「京都農林省賞典四歳呼馬」の名称で創設された4歳馬による重賞競走で、1948年から今の名称に変更されています。
前後として創設された皐月賞や東京優駿と共に、日本のクラシック三冠競走を確立し、旧八大競走にも含まれています。
クラシック三冠競走の最終戦として行われ、皐月賞は「最も早い馬が勝つ」、東京優駿は「最も運のある馬が勝つ」と呼ばれるのに対して、本レースは、スピードとスタミナを兼ね備え、2度の坂越えと3000mの長丁場を克服することが求められることから、「最も強い馬が勝つ」と称されています。
最もスタミナのある優秀な繁殖馬を選定する観点から出走資格は「3歳牡馬・牝馬」とされるため、せん馬は出場できません。
施行場は阪神競馬場で行われた1979年・2021~2022年を除いてすべて京都競馬場で行われています。
距離の3000mに関しても第1回から1度も変更されていません。
地方競馬所属馬は1995年から、外国産馬は2001年から、それぞれ出場可能になり、2010年からは外国ウマモ出走可能な国際競争となりました。
京都競馬場の改修はいつまで?
京都競馬場は、2020年第4回京都競馬以来、開催を休止して整備工事を行ってきました。
終了し、グランドオープンするのが、JRA公式より、2023年4月22日(土曜)に予定されています。
今回の改修は、2025年に京都競馬場開設100周年を迎えるにあたっての記念事業として、スタンドの改修、馬場改修、厩舎改築を含めた施設全体の整備を行ったものです。
今後のスケジュールとして、JRA公式により発表されている物をまとめてみました。
- 2023年4月5日(土)・6日(日)→新スタンドの一部をプレオープン
- 2023年4月22日(土)→グランドオープン(第1回京都競馬第1日)
- 6月~9月→ステーションサイドはリフレッシュ工事に伴い閉鎖(ゴールドサイドでパークウインズ営業)
京都競馬場の入場方法
京都競馬場設備工事に伴い、現在2023年3月までパークウインズ運用となっているようです。
パークウインズ運用時は、入場料は無料で、原則9時10分開門から自由に入場できるようです。
馬券の発売に関しては原則9時30分からで、前日発売は17時まで行われているようです。
京都競馬場のアクセス
京阪本線「淀駅」から連絡歩道橋を使い約2分で、京都京阪バス、京阪バス、阪急バス、京都市バス「京都淀駅」停留所から徒歩で約5分の場所にあります。
競馬開催日と場外発売日には、JR東日本、JR京都線「山崎駅」と京阪京都本線「西山天王山駅」から京阪バスによる臨時バスが運行されます。
2017年2月25日の京阪本線のダイヤ変更によって、競馬開催日と場外発売日には上り急行と下り快速急行が淀駅に臨時停車するようになっています。
また、淀屋橋~淀間と淀~出町柳の急行は土曜・休日のダイヤに設定されています。
レースの規模によっては、淀~三条の臨時普通や淀~中之島の臨時急行が運行される場合もあります。
まとめ
今回の記事では、京都競馬場について触れていきました。
京都競馬場も他の競馬場と同様に競馬が開催されていない日でも入場することができるようでした。
ただ、今年の4月22日まで競馬の開催予定はなく、それまで少しさびしいですが、新しくなった京都競馬場を見られる日がとても楽しみですね。
また、レースに関しても、G1レースが幾らか開催されていて、中央競馬の主要な競馬場に引けを取らない盛り上がりを見せてくれます。
リニューアルされた京都競馬場を一目見に、足を運んでみてはいかがでしょうか。