脚質って何?種類は?それぞれの特徴や決め方などを解説!
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脚質って何?
競馬においての「脚質」とは、簡単に言えばそれぞれの競走馬が得意とする走り方です。
脚質はおもに、「逃げ」「先行」「差し」「追い込み」「自在」の5つに分けられます。
脚質によって競走馬がどの位置で走るかが決まるので、人気上位の馬の脚質は一通り把握しておいた方が良いでしょう。
今回はそんな脚質についてご紹介していきたいと思います。
脚質
競走馬の脚質は全部で5種類ですが、必ずしもその脚質通りに走るという訳ではありません。
土の位置でも走るか基本的には騎手が決めることになるので、レースの状況によって普段と違う走り方をする時もあります。
あくまでも脚質はその馬がどういった走り方をするのが得意かを表したものであると認識しておくと良いでしょう。
逃げ
逃げはどの馬よりも先頭に立って走る脚質で、レース自体のペースを大きく左右する存在です。
逃げ馬が激しい争いをすればペースは速くなり、逃げ馬が1頭だけならペースは遅くなります。
周りに他の馬がいることを嫌う性格の馬や、抑えが聞かない性格の馬に適した走り方です。
先行
先行は逃げ馬のすぐ後ろについて様子を伺いながら走り、最終コーナーあたりで先頭に立ってそのままゴールするのが基本戦法です。
ただし、逃げ馬が1頭もいない場合は先行馬のいずれかが逃げ馬の役割を担うことになります。
逃げ馬のペース配分を見ながら自分のペースで走ることができますし、周りをたくさんの馬たちに囲まれて進路をふさがれる心配も少ないなど、先行馬ならではのメリットが沢山あり、現代の競馬においては先行馬が最も有利だと言われています。
差し
差しは中団あるいは中団より少し後方に位置取りながら力を溜め、最終コーナーあたりで徐々に前に進出、最後の直線で前方の馬を爆発的な末脚で一気に抜き去るという戦法を取ります。
強い差し馬の勝ち方は見ていて迫力があり、前の馬を一気に抜き去る豪快さも相まって、差し馬が好きだという競馬ファンはとても多いです。
ただし、進路を馬郡に囲まれてしまうと、自慢の末脚が活かせないなど、強い差し馬であってもなかなか安定して勝てないのが難点で、軸にするにはかなり不安が残る脚質と言えるでしょう。
追い込み
追い込みは、差しよりも更に後方からレースを進め、時には最後方で走ることもあります。
追い込み馬は逃げ馬と同様に他の馬に囲まれるとペースを乱されるような性格で、尚且つスタートが苦手な馬に適した戦法です。
追い込み馬は最終コーナー手前辺りから徐々に前に進出し、最終コーナーあたりでは中団の位置まで順位を押し上げ、最終直線で末脚を爆発させて他の馬たちを一気に抜き去ります。
追い込み馬の勝ち方は差し馬よりも更に豪快で、見ていてとても気持ちいいです。
しかしながら馬郡最後方からレースを進めるというのはかなり不利という事もあり、重賞レースでも安定して勝てるような強い追い込み馬というのはそう簡単に出てくるものではありません。
自在
自在は、簡単に言えばどのような位置でも走れることを言います。
レースの展開や他の馬がどのような走り方をするかによって前の方で走ることもあれば、後ろの方に控えることもあります。
自在はどのような状況にも対応できるオールマイティーな脚質ですが、騎手の指示に素直に従う賢い馬でなければこのような走り方は出来ません。
脚質は競走馬の性格によって決められる
競馬ファンの中には脚質をその馬の特殊能力のように認識している人もいるかもしれませんが、それは間違いで、競走馬はどの馬もレースで全力を出すために日々トレーニングをしており、走る能力は土の馬も優れています。
しかし、競走馬も生き物です。
私達一人一人性格が異なるのと同じように、競走馬にも性格があります。
周りに左右されず、自分のペースで走るのが好きな馬もいますし、他の馬が周りにいた方が闘争本能に火が付く馬もいます。
スタートの一つ取っても、得意な馬も入れば、スタートが下手でいつも出遅れてしまう馬もいたりします。
脚質はそれぞれ野競走馬が持っている正確によって決まると認識しておくと良いでしょう。
基本的には前の方で勝負できる脚質の方が有利
現代の競馬においては、基本的に前の方を走ることができる馬の方が有利です。
後方を走る馬の場合、前の方の馬が固まって自分が走ろうとするコースが塞がってしまう事があります。
その場合は外や内に馬を移動させるのですがその分走る距離が伸びますし、前に出るのも遅れる等大きく不利になります。
しかし逃げ馬であれば自分が走る場所を塞がれることはない上に自分のペースで走ることができますし、先行馬の場合は逃げ馬のペースを見つつ走ることができますし、馬郡に囲まれてしまう事もあまりないので、先頭に立ちやすくなっています。
馬場が荒れた時の脚質への影響
馬場の状態が変わると脚質への影響も出ます。
芝の場合、馬場状態が悪くなるとスピードが出にくくなるため末脚を活かして走る馬にとっては不利な環境と言えます。
つまり、最初から前方にいる逃げや先行が得意な馬が有利になり、瞬発力勝負が得意な馬はレースに不利ということが分かります。
ダートコースの場合、馬場状態が「稍重・重」だと砂がくっ付くことで馬の推進力が逃げなくなるため、芝とは逆にスピードが出やすくなります。
ではダートの稍重・重だと差しや追い込みが得意な馬が有利になるのでしょうか?
実はそういうわけではなく、走りやすくなるのは逃げや先行の得意な馬もそうなので有利不利はあまり変わりません。
更に馬場の水分が増えている不良馬場になると今度は水によって少し砂が浮いて馬の推進力がまた、逃げやすくなるため少し時計がかかるようになるので覚えておきましょう。
以下の記事では馬場状態について詳しく解説しているのでそちらも併せて確認してみてください!
競走馬の脚質の見方
競走馬の脚質によって位置取りや得意とする先方が全く変わることが分かったのではないでしょうか。
しかし、残念ながら、出走表を見てもそれぞれの馬の脚質については明記されていません。
何故かというと、騎手は他の出走している馬やレース展開によって位置取りをその都度変えるからです。
特に「先行」と「差し」は、レース中盤の位置取りによって変わってくるので、安易に出走表などに表記するとそれを信じて馬券を購入する人達から苦情が来る恐れがあります。
そのため、脚質を明確に表記することは出来ません。
競馬場のコースの特徴
脚質を調べることに関係なく、馬券を購入する上で、絶対に覚えておいた方がいいのが、レースが開催される競馬場のコースの特徴です。
それぞれの競馬場のコースは、一つとして同じものはありません。
スタートからコーナーまでの距離、坂の有無、コーナーの形、最終コーナーからゴールまでの直線距離など、覚えておくことは沢山あります。
例えば、最終コーナーからゴールまでの直線が短いと、後ろに控えている馬が前の馬を抜くまでの時間が短いので、後ろの馬は不利になるでしょう。
逆に直線距離が長いと末脚を長く使えるので後続に控えていつ馬にも十分チャンスがあります。
騎手の得意戦法
どの位置で走り、最終的にどのように勝つかは、競走馬が決めているわけではありません。
先に紹介した名馬のうち、シンボリルドルフは騎乗していた岡部幸雄騎手のゴーサインに従わず、自ら勝負どころを見極めて勝利したというエピソードがあったりしますが、基本的には走る位置や勝負を仕掛けるためのゴーサインは騎手が決めます。
つまり、脚質は騎乗している騎手の戦い方によっても大きく左右されるという訳です。
前の方につく戦い方が得意な騎手もいれば、逆にあまり馬群に囲まれない後方からじっとチャンスをうかがうという戦い方が得意な騎手もいます。
騎手の戦い方と、競走馬の性格の相性がいい方が実力を出せるという事は言うまでもなく、騎手が得意とする戦い方は、そのままの競走馬の脚質を示していることが多いです。
過去のレース動画を見る
もし確認できるのであれば、その馬の過去のレースを見るのが脚質を調べるのに一番有効です。
複数のレース動画があるのであれば、それをすべてチェックすることでだいたいの馬がどの位置でレースを進めていくのかが分かるでしょう。
まとめ
今回の記事では、脚質についてご紹介していきました。
競走馬の脚質はレース展開を予想し、買い目を絞り込む上で必ず知っておかなければならない要素の一つです。
しかし、競走馬の脚質は出走表などには書かれていないので、自分で調べる必要があります。
どの枠から走るや、騎乗している騎手の得意戦法、競走馬のコース特徴など、調べる方法はいくつかありますが一番確実なのは、その馬の過去のレースをいくつか観戦する事でしょう。
「逃げ」や「先行」の馬を中心に馬券を組み立てられるようになるとゟ馬券の回収率が上がるかもしれません。
気になった方は是非チェックしてみてください。